メインフレームとは？特徴やメリットなどをわかりやすく解説

メインフレームの歴史

メインフレームは、1950年代に登場したコンピュータである。当時は、真空管やトランジスタなどの電子部品を使用しており、非常に大型で高価なものであったしかし、その後、技術革新により、小型化、低価格化が進み、現在では、データセンター内に設置できるような大きさになっている。

メインフレームの特徴

メインフレームは、以下の特徴を持つコンピュータである。

1. 高い処理能力

メインフレームは、数十億件の計算や商取引をリアルタイムで処理できる高い処理能力を備えている。これは、複数のCPUを並列処理することで実現されている。

2. 高い信頼性

メインフレームは、24時間365日稼働し続ける必要がある基幹システムで使用されるため、高い信頼性が求められる。そのため、メインフレームは、以下のような対策が講じられている。

• 冗長化：複数のCPUやメモリ、ストレージなどを搭載することで、故障してもシステムが停止しないようにする。
• エラーチェック：データ処理の過程でエラーが発生した場合は、自動的に検出して修正する。
• 定期的なメンテナンス：定期的にメンテナンスを行うことで、故障を未然に防ぐ。

3. 拡張性

メインフレームは、業務量の増加に合わせて、CPUやメモリ、ストレージなどの拡張が容易である。これは、モジュール式の構造を採用しているためである。

4. 安全性

メインフレームは、重要なデータを扱う基幹システムで使用されるため、高い安全性が必要である。そのため、メインフレームは、以下のような対策が講じられている。

• セキュリティ機能：ファイアウォールや侵入検知システムなどのセキュリティ機能を搭載することで、不正アクセスを防ぐ。
• データ暗号化：重要なデータを暗号化することで、漏洩を防ぐ。
• アクセス制御：誰がどのデータにアクセスできるかを厳密に制御する。

5. 柔軟性

メインフレームは、様々なニーズに合わせて、柔軟にカスタマイズできる。これは、オープンなアーキテクチャを採用しているためである。

メインフレームのデメリット

メインフレームは、高い処理能力、信頼性、拡張性、安全性、柔軟性を備えたコンピュータである。しかし、一方で、以下のデメリットも存在する。

1. 導入コストが高い

メインフレームは、高性能なコンピュータであるため、導入コストが高い。ハードウェアだけでなく、ソフトウェアや運用コストも高額になる。

2. 複雑なシステム

メインフレームは、複雑なシステムであるため、専門知識を持つエンジニアが必要となる。また、システムの運用も複雑で、高度なスキルが必要となる。

3. 柔軟性に欠ける

メインフレームは、オープンシステムと比較すると、柔軟性に欠ける。新しい機能を追加したり、システムを拡張したりするのが難しい場合がある。

4. ベンダーロックイン

メインフレームは、特定のベンダーの製品に依存している場合が多い。そのため、ベンダーを変更することが難しく、コストが高くなる場合がある。

5. 最新技術への対応が遅れる

メインフレームは、最新技術への対応が遅れる場合がある。これは、メインフレームの開発サイクルが長く、新しい技術を取り入れるまでに時間がかかるためである。

メインフレームは、高い処理能力、信頼性、拡張性、安全性、柔軟性を備えた、大型で高性能なコンピュータである。これらの特徴により、メインフレームは、基幹システムや金融システムなどの重要なシステムで広く使用されている。しかし、導入コストが高い、複雑なシステムである、柔軟性に欠ける、ベンダーロックイン、最新技術への対応が遅れるといったデメリットも存在する。