プロバイダとは?種類などをわかりやすく解説

プロバイダとは、インターネット接続サービスを提供する事業者のことである。

利用者はプロバイダと契約することで、インターネットを利用できるようになる。プロバイダは、回線業者から回線を借り、自社の設備を経由して利用者にインターネット接続を提供する。




プロバイダの役割

プロバイダの役割は、大きく分けて3つある。

1つ目は、インターネットへの接続を提供することである。プロバイダは、回線業者から回線を借り、自社の設備を経由して利用者にインターネット接続を提供する。利用者は、プロバイダが提供するIDとパスワードを使ってインターネットに接続する。

2つ目は、IPアドレスの割り当てである。IPアドレスは、インターネット上でそれぞれの機器を識別するための番号である。プロバイダは、利用者にIPアドレスを割り当てることで、インターネット上の通信を可能にする。

3つ目は、付加サービスの提供である。プロバイダによっては、メールアドレスやホームページスペース、セキュリティ対策ソフトなどの付加サービスを提供している。これらのサービスを利用することで、より快適にインターネットを利用できる。

プロバイダの種類

プロバイダは、そのサービス内容や規模によっていくつかの種類に分類できる。

  1. 大手プロバイダ: NTTコミュニケーションズやKDDIなどの大手通信キャリアが提供するプロバイダ。通信品質が安定しており、サポート体制も充実していることが多い。幅広いサービスを提供しているが、料金は比較的高めである傾向がある。
  2. 中小プロバイダ: 地域に密着したサービスを提供するプロバイダ。地域限定のキャンペーンや独自のサービスを提供していることもある。料金は大手プロバイダよりも安価な場合が多いが、サポート体制やサービス内容は限定的である場合もある。
  3. 格安プロバイダ: 低価格な料金プランを売りにするプロバイダ。基本的なインターネット接続サービスのみを提供していることが多く、オプションサービスは別料金となることが多い。サポート体制は限定的である場合もあるが、コストパフォーマンスを重視するユーザーに人気がある。
  4. モバイルWi-Fiルーター型プロバイダ: SIMカードを挿入したモバイルWi-Fiルーターを通じてインターネット接続を提供するプロバイダ。工事不要で手軽に利用できるのが特徴。外出先でも利用できるため、ノマドワーカーや出張が多いビジネスパーソンに人気がある。
  5. 光コラボレーションモデルプロバイダ: NTT東日本・西日本の光回線を利用してインターネット接続サービスを提供するプロバイダ。光回線とプロバイダをセットで契約できるため、手続きが簡略化できる。様々な事業者が光コラボレーションモデルのプロバイダとして参入しており、競争が激化している。

主要なプロバイダの一覧

ここでは、日本国内で主要なプロバイダをいくつか紹介する。

  • OCN: NTTコミュニケーションズが提供する大手プロバイダ。フレッツ光とのセット割や豊富なオプションサービスが特徴。
  • au one net: KDDIが提供する大手プロバイダ。auひかりとのセット割やauスマートバリュー mineによる携帯料金割引が魅力。
  • SoftBank Air: ソフトバンクが提供するモバイルWi-Fiルーター型のプロバイダ。工事不要で手軽に利用できる。
  • BIGLOBE: KDDIグループのプロバイダ。セキュリティ対策ソフトやオンラインストレージなどのサービスが充実している。
  • @nifty: GMOインターネットグループのプロバイダ。長年の歴史があり、根強い人気がある。
  • So-net: ソニーネットワークコミュニケーションズが提供するプロバイダ。NURO 光とのセット割が魅力。
  • GMOとくとくBB: GMOインターネットグループの格安プロバイダ。WiMAX +5Gや光回線など、様々な回線に対応している。

これらのプロバイダは、それぞれ特徴や強みが異なる。利用目的に合わせて最適なプロバイダを選ぶことが重要である。

プロバイダの選び方

プロバイダ選びは、インターネット環境の快適さに直結する重要な要素である。しかし、多種多様なプロバイダが存在するため、何を基準に選べばよいか迷う人も多いだろう。ここでは、プロバイダ選びのポイントをいくつか解説する。

  1. 回線種別: 光回線、ADSL、ケーブルテレビ、モバイルWi-Fiなど、様々な回線種別がある。利用可能な回線種別は、住んでいる地域や建物によって異なる。まずは、自身の環境で利用可能な回線種別を把握することが重要である。
  2. 通信速度: インターネットの利用目的によって、必要な通信速度は異なる。動画視聴やオンラインゲームなど、大容量のデータ通信を行う場合は、高速な光回線が推奨される。一方、メールやWeb閲覧が中心の場合は、比較的低速なADSLでも問題ない場合もある。
  3. 料金: プロバイダによって、月額料金や初期費用、契約期間などが異なる。自身の予算に合わせて、無理のない範囲で選択することが重要である。また、キャンペーンや割引サービスなども比較検討するとよい。
  4. オプションサービス: セキュリティ対策ソフトやオンラインストレージなど、様々なオプションサービスを提供しているプロバイダもある。必要なサービスがあれば、オプションサービスの内容も確認しておくとよい。
  5. サポート体制: トラブルが発生した場合に備え、サポート体制が充実しているプロバイダを選ぶことが重要である。電話やメール、チャットなど、複数の問い合わせ方法があるか、対応時間はどれくらいかなどを確認しておくとよい。

プロバイダと回線業者の違い

インターネットを利用するには、プロバイダと回線業者の両方が必要不可欠である。しかし、それぞれの役割は明確に異なっており、混同されやすい。

回線業者は、物理的な通信回線を保有・提供する事業者である。光ファイバーやADSL、ケーブルテレビなどの回線を敷設・管理し、各家庭や企業に提供する。例えるなら、回線業者は「道路」を整備する役割を担っている。

一方、プロバイダは、回線業者から借りた回線を利用して、インターネット接続サービスを提供する事業者である。IPアドレスの割り当てやメールサービス、セキュリティ対策など、インターネットを利用するための様々なサービスを提供する。例えるなら、プロバイダは「道路を利用するための手続きやサービス」を提供する役割を担っている。

つまり、回線業者はインターネットに接続するための物理的なインフラを提供し、プロバイダはインターネットを利用するためのサービスを提供する。両者は、インターネットを利用するために必要不可欠な存在であり、どちらか一方だけではインターネットを利用することはできない。

光コラボレーションのように、回線業者とプロバイダが一体となったサービスも存在するが、それぞれの役割を理解しておくことは、インターネット環境を選ぶ上で重要である。

まとめ

プロバイダは、インターネットを利用するために欠かせない存在である。プロバイダを選ぶ際には、料金、速度、サービス内容、サポート体制などを比較し、自分に合ったプロバイダを選ぶことが重要である。プロバイダと契約することで、快適なインターネットライフを送ることができるだろう。

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