デプロイとは?メリットや種類などをわかりやすく解説

デプロイとは、開発者が作成したソフトウェアを実際に運用する環境に配置することである。

プログラムを書いてビルドしただけでは、一般ユーザーが利用できるサービスにはならない。そこで、開発された成果物をサーバーに配置し、サービスを公開する作業がデプロイである。




デプロイのメリット

1. サービスの迅速な提供

デプロイを自動化することで、開発者が作成したソフトウェアを迅速にユーザーに提供することができる。従来のデプロイ方法では、手動で作業を行うため、時間がかかり、人為的なミスが発生しやすい。デプロイを自動化することで、これらの課題を解決し、迅速なサービス提供を実現することができる。

2. ダウンタイムの削減

ブルーグリーンデプロイやローリングデプロイなどの手法を用いることで、サービスを停止することなくデプロイを行うことができる。従来のデプロイ方法では、サービスを停止してデプロイを行うため、ダウンタイムが発生してしまう。ダウンタイムは、ユーザーにとって不便なだけでなく、企業にとっても収益の損失につながる。これらの課題を解決するために、ダウンタイムを削減できるデプロイ手法が注目されている。

3. セキュリティの強化

デプロイ作業中に、ソフトウェアに脆弱性が発見される可能性がある。そのため、デプロイ作業前にセキュリティ対策を行うことが重要である。デプロイ作業を自動化することで、セキュリティチェックを自動化し、脆弱性を早期に発見・修正することができる。また、デプロイ環境を分離することで、攻撃対象範囲を最小限に抑えることができる。

4. コストの削減

デプロイを自動化することで、デプロイ作業にかかる時間を削減することができる。デプロイ作業にかかる時間は、人件費やサーバーの稼働コストなどのコストに影響する。デプロイを自動化することで、これらのコストを削減することができる。

5. 信頼性の向上

デプロイを自動化することで、デプロイ作業を標準化し、人為的なミスを減らすことができる。デプロイ作業を標準化することで、誰がデプロイ作業を行っても、同じ手順でデプロイを行うことができる。また、デプロイ作業を自動化することで、デプロイ作業のログを取得し、問題が発生した場合に原因を調査することができる。

デプロイの種類

デプロイには、主に以下の4種類がある。

1. 手動デプロイ

開発者が手動でファイルをコピーしたり、設定を変更したりして、ソフトウェアをサーバーに配置する方法である。小規模なシステムや開発初期段階では、この方法が用いられることが多い。

2. 自動デプロイ

デプロイツールを使用して、自動的にソフトウェアをサーバーに配置する方法である。デプロイツールは、ファイルの転送、設定の変更、テストの実行など、デプロイ作業を自動化することができる。

3. ブルーグリーンデプロイ

本番環境とは別の環境に新しいバージョンのソフトウェアをデプロイし、問題がないことを確認してから、本番環境に切り替える方法である。従来のデプロイ方法と比べて、ダウンタイムを発生させることなく、新しいバージョンのソフトウェアをリリースすることができる。

4. ローリングデプロイ

本番環境を停止することなく、徐々に新しいバージョンのソフトウェアをデプロイする方法である。1台のサーバーずつ新しいバージョンに切り替えていくため、ダウンタイムを最小限に抑えることができる。

デプロイの代表的なサービス

デプロイには、さまざまなサービスがある。ここでは、代表的なサービスをいくつか紹介する。

1. AWS CodeDeploy

AWS CodeDeployは、Amazon Web Services (AWS) が提供するデプロイサービスである。AWS CodeDeployを使用すると、さまざまな方法でアプリケーションをデプロイすることができる。

  • ECS デプロイ: Amazon ECS 上で実行されるアプリケーションをデプロイする
  • Lambda デプロイ: AWS Lambda 関数をデプロイする
  • オンプレミス デプロイ: オンプレミスのサーバーにアプリケーションをデプロイする
  • S3 デプロイ: Amazon S3 バケットに静的ウェブサイトをデプロイする

2. Azure App Service Deployment

Azure App Service Deployment は、Microsoft Azure が提供するデプロイサービスである。Azure App Service Deployment を使用すると、Azure App Service にアプリケーションをデプロイすることができる。

  • Web Apps: Web アプリケーションをデプロイする
  • API Apps: API アプリケーションをデプロイする
  • Mobile Apps: モバイル アプリケーションをデプロイする
  • Function Apps: サーバーレス関数アプリケーションをデプロイする

3. Google Cloud Platform App Engine Deployment

Google Cloud Platform App Engine Deployment は、Google Cloud Platform が提供するデプロイサービスである。Google Cloud Platform App Engine Deployment を使用すると、Google App Engine にアプリケーションをデプロイすることができる。

  • Standard Environment: Java、Python、Go などの言語で記述されたアプリケーションをデプロイする
  • Flexible Environment: さまざまな言語やフレームワークで記述されたアプリケーションをデプロイする

その他の代表的なサービス

  • Jenkins
  • CircleCI
  • Travis CI
  • GitLab CI/CD
  • GitHub Actions

デプロイの課題

デプロイは、ソフトウェア開発プロジェクトにおいて重要な工程の一つである。しかし、デプロイには以下のような課題がある。

1. ダウンタイムの発生

デプロイ作業中は、サービスを停止する必要がある。そのため、サービスのダウンタイムが発生してしまう。

2. セキュリティリスク

デプロイ作業中に、ソフトウェアに脆弱性が発見される可能性がある。

3. 人為的ミスの発生

デプロイ作業は、複雑な作業であるため、人為的なミスが発生しやすい。

デプロイのベストプラクティス

デプロイは、ソフトウェア開発プロジェクトにおいて重要な工程の一つである。デプロイを成功させるためには、以下のベストプラクティスを参考にする。

1. デプロイ環境の整備

本番環境とは別のデプロイ環境を整備し、デプロイ作業をテストすることが重要である。デプロイ環境は、本番環境とできるだけ同じ構成にする必要がある。

2. デプロイツールの活用

デプロイツールを活用することで、デプロイ作業を自動化し、人為的ミスの発生を防ぐことができる。デプロイツールには、さまざまな種類があるため、プロジェクトの規模や要件に合わせて適切なツールを選択することが重要である。

3. デプロイ手順の文書化

デプロイ手順を文書化することで、デプロイ作業を標準化し、誰でも同じ手順でデプロイ作業を行うことができる。デプロイ手順書には、デプロイ作業に必要なすべての情報が記載されている必要がある。

4. セキュリティ対策

デプロイ作業中に、ソフトウェアに脆弱性が発見される可能性がある。そのため、デプロイ作業前にセキュリティ対策を行うことが重要である。

5. ロールバック計画

デプロイ作業に失敗した場合に備えて、ロールバック計画を策定しておくことが重要である。ロールバック計画には、ロールバックの手順、必要なリソースなどが記載されている必要がある。

デプロイとリリースの違い

デプロイとリリースは、ソフトウェア開発プロジェクトにおいて混同されやすい用語である。しかし、両者には明確な違いがある。

デプロイでは、一般ユーザーが利用できるサービスにはならない。そこで、開発された成果物をサーバーに配置し、サービスを公開する作業がデプロイである。

一方、リリースは、ユーザーにソフトウェアを提供すること自体を意味する。デプロイはリリースの一部であり、デプロイが完了した後、ユーザーに対してソフトウェアの利用を案内したり、プレスリリースを発信したりすることで、リリースが完了する。

以下に、デプロイとリリースの違いをまとめた表を示す。

項目 デプロイ リリース
意味 ソフトウェアをサーバーに配置する ユーザーにソフトウェアを提供する
範囲 デプロイはリリースの一部 リリースはデプロイを含む
前提条件 なし デプロイが完了していること
内容 ファイルの転送、設定の変更 ユーザーへの告知、サポート

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