暗号資産とは、インターネット上で取引されるデジタル通貨の一種である。
暗号資産の種類
暗号資産は、その目的や機能によって、さまざまな種類に分類することができる。暗号資産の代表的な種類としては、次のようなものが挙げられる。
ビットコイン
ビットコインは、2009年に誕生した最初の暗号資産である。世界で最も流通量が多く、最も知名度の高い暗号資産である。
イーサリアム
イーサリアムは、2015年に誕生した暗号資産である。スマートコントラクトと呼ばれる機能を備えており、アプリケーションの開発プラットフォームとして利用されている。
リップル
リップルは、2012年に誕生した暗号資産である。送金手数料が安いことから、国際送金に利用されている。
ライトコイン
ライトコインは、ビットコインのフォーク(分裂)によって誕生した暗号資産である。ビットコインよりも取引速度が速いことが特徴である。
ドージコイン
ドージコインは、2013年に誕生したジョークとして誕生した暗号資産である。しかし、ビットコインに次ぐ2位の流通量を誇る暗号資産となっている。
暗号資産のメリット
暗号資産には、さまざまなメリットがある。主なメリットとしては、次のようなものが挙げられる。
国境を越えた取引が可能
暗号資産は、インターネット上で取引されるため、国境を越えた取引が可能である。従来の国際送金は、銀行や送金会社を介する必要があり、手数料が高く、時間がかかることが課題となっていた。
しかし、暗号資産であれば、銀行や送金会社を介さずに取引を行うことができるため、手数料を抑え、迅速な送金が可能である。
送金手数料が安い
暗号資産の送金手数料は、従来の国際送金に比べて安いことが多い。例えば、ビットコインの送金手数料は、1件あたり数百円程度である。
従来の国際送金の場合、手数料は送金額の1%程度かかることも珍しくないため、送金額が大きくなればなるほど、手数料の負担が大きくなる。
しかし、暗号資産であれば、送金額に関係なく、比較的安価に送金することができる。
セキュリティが高い
暗号資産は、ブロックチェーン技術によって管理されており、改ざんが困難である。ブロックチェーンは、取引記録を暗号化することで改ざんを防ぐ技術である。
そのため、暗号資産は、法定通貨よりもセキュリティ性が高いと評価されている。
少額から投資が可能
暗号資産は、100円程度から購入できるものもある。そのため、少額から投資を始めることができる。
従来の投資では、まとまった資金が必要になることが一般的であった。しかし、暗号資産であれば、少額からでも投資を始めることができるため、投資を始めやすい。
24時間365日取引可能
暗号資産は、インターネット上で取引されるため、24時間365日取引が可能である。そのため、自分のライフスタイルに合わせて取引を行うことができる。
従来の金融商品は、取引時間や取引日が決まっているものが多い。しかし、暗号資産であれば、自分の都合に合わせて取引を行うことができる。
暗号資産の代表的なアプリ
暗号資産の取引を行うためには、専用のアプリが必要となる。
ここでは、暗号資産の代表的なアプリをいくつか紹介する。
取引所アプリ
取引所アプリは、暗号資産の売買を行うためのアプリである。様々な種類の暗号資産を取り扱っており、チャート分析機能や板情報など、取引に必要な機能が揃っている。
代表的な取引所アプリは以下の通りである。
- Coincheck
- BitFlyer
- GMOコイン
- Binance
ウォレットアプリ
ウォレットアプリは、暗号資産を保管するためのアプリである。暗号資産はデジタルデータであり、安全に保管することが重要である。ウォレットアプリは、暗号資産を安全に保管するためのセキュリティ機能が搭載されている。
代表的なウォレットアプリは以下の通りである。
- MetaMask
- Trust Wallet
- Coincheck Wallet
- BitFlyer Wallet
その他
上記以外にも、様々な種類の暗号資産アプリが存在する。
- 情報収集アプリ:CoinMarketCap、Coindeskなど
- レンディングアプリ:Coincheck Earn、BitFlyer Lightningなど
- ゲームアプリ:CryptoKitties、Axie Infinityなど
暗号資産アプリを選ぶ際には、以下のポイントに注意する必要がある。
暗号資産のデメリット
暗号資産は、さまざまなメリットがある一方で、デメリットもある。主なデメリットとしては、次のようなものが挙げられる。
価格変動が激しい
暗号資産の価格は、需要と供給によって変動しやすい。そのため、投資する際には価格変動リスクに注意が必要である。
詐欺やハッキングのリスクがある
暗号資産は、まだ発展途上にあるため、詐欺やハッキングのリスクがある。そのため、取引する際には十分な注意が必要である。
法整備が不十分
暗号資産の法整備は、各国で進められつつあるが、まだ不十分な部分も多い。そのため、投資や利用の際には、法的なリスクを十分に理解しておく必要がある。
エネルギー消費量が多い
暗号資産のマイニング(発行)には、大量の電力が必要である。そのため、環境への影響が懸念されている。
価格変動が激しい
暗号資産の価格は、需要と供給によって変動しやすい。そのため、投資する際には価格変動リスクに注意が必要である。
例えば、ビットコインの価格は、2021年11月には68万円まで上昇したが、2022年6月には25万円まで下落した。
このように、暗号資産の価格は、短期間で大きく変動することがある。そのため、投資する際には、価格変動リスクを十分に理解しておく必要がある。
詐欺やハッキングのリスクがある
暗号資産は、まだ発展途上にあるため、詐欺やハッキングのリスクがある。そのため、取引する際には十分な注意が必要である。
例えば、偽の取引所や偽のウォレットを装った詐欺や、暗号資産の取引情報を盗むためのハッキングなどが報告されている。
暗号資産を取引する際には、信頼できる取引所やウォレットを利用し、セキュリティ対策を万全に行うことが重要である。
法整備が不十分
暗号資産の法整備は、各国で進められつつあるが、まだ不十分な部分も多い。そのため、投資や利用の際には、法的なリスクを十分に理解しておく必要がある。
例えば、暗号資産の課税ルールや、暗号資産の盗難や詐欺に対する被害者保護の制度などは、各国でまだ整備されていない。
暗号資産を取引する際には、各国の法整備状況を十分に把握しておくことが重要である。
エネルギー消費量が多い
暗号資産のマイニング(発行)には、大量の電力が必要である。そのため、環境への影響が懸念されている。
例えば、ビットコインのマイニングには、年間約120TWhの電力が必要とされている。これは、日本の年間電力消費量の約10%に相当する。
暗号資産のマイニングは、環境への負荷が大きいため、今後、環境対策が求められると考えられる。
まとめ
暗号資産には、さまざまなメリットがある。今後も、暗号資産の普及が進むことで、さらに多くのメリットが享受できるようになると期待される。