シングルサインオンとは?メリットや種類などをわかりやすく解説

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シングルサインオン(Single Sign-On、SSO)とは、1つのIDとパスワードで複数のシステムやサービスを利用できるようにする認証の仕組みである。




シングルサインオンのメリット

SSOを導入することで、以下のメリットがある。

1. 利便性の向上

従来は、複数のシステムやサービスにログインする際に、それぞれのIDとパスワードを入力する必要があった。しかし、SSOを導入することで、1つのIDとパスワードで複数のシステムやサービスにログインできるため、利便性が向上する。

例えば、社内システムやクラウドサービスなど、複数のシステムやサービスにログインする際に、毎回IDとパスワードを入力する必要がなくなる。これにより、ログイン操作が簡略化され、業務の効率化が図れる。

また、複数のシステムやサービスで同じパスワードを使い回す必要がなくなるため、パスワードの管理負担が軽減される。

2. セキュリティリスクの低減

パスワードを使い回すことで、パスワードの流出が原因となる不正アクセスのリスクが高まる。しかし、SSOを導入することで、複数のシステムやサービスで同じパスワードを使い回す必要がなくなり、セキュリティリスクが低減される。

例えば、社内システムやクラウドサービスなど、複数のシステムやサービスで異なるパスワードを設定することで、パスワードの流出による不正アクセスのリスクを低減できる。

3. 管理コストの削減

従来は、複数のシステムやサービスのIDとパスワードを管理する必要があった。しかし、SSOを導入することで、1つのIDとパスワードを管理するだけで済むため、管理コストを削減することができる。

例えば、複数のシステムやサービスのIDとパスワードの管理を統合することで、IDとパスワードの管理にかかる手間やコストを削減できる。

シングルサインオンの種類

1. エージェント方式

エージェント方式は、クライアント端末にエージェントと呼ばれるソフトウェアインストールして、SSOを実現する方式である。エージェントは、クライアント端末とIDプロバイダーとの間で認証情報をやり取りする。

エージェント方式のメリットは、クライアント端末のOSやブラウザに依存せずにSSOを実現できる点である。また、IDプロバイダーの認証方式をそのまま利用できるため、既存システムへの影響が少ない。

エージェント方式のデメリットは、クライアント端末にエージェントをインストールする必要がある点である。また、エージェントの導入や管理に手間がかかる場合がある。

2. リバースプロキシ方式

リバースプロキシ方式は、IDプロバイダーがクライアント端末の代わりにシステムやサービスにアクセスする方式である。リバースプロキシは、クライアント端末からのアクセスをいったん受け止め、IDプロバイダーに認証を要求する。

リバースプロキシ方式のメリットは、クライアント端末にソフトウェアインストールする必要がない点である。また、IDプロバイダー側で認証処理を行うため、クライアント端末の負荷を軽減できる。

リバースプロキシ方式のデメリットは、IDプロバイダーの負荷が高くなる可能性がある点である。また、IDプロバイダーの認証方式に依存するため、既存システムへの影響が大きい場合がある。

3. 代理認証方式

代理認証方式は、IDプロバイダーがクライアント端末の代わりにシステムやサービスにアクセスし、ログイン情報を返す方式である。代理認証は、クライアント端末とシステムやサービスの間に代理サーバーを配置し、代理サーバーが認証処理を行う。

代理認証方式のメリットは、クライアント端末にソフトウェアインストールする必要がない点である。また、IDプロバイダー側で認証処理を行うため、クライアント端末の負荷を軽減できる。

代理認証方式のデメリットは、IDプロバイダーの負荷が高くなる可能性がある点である。また、IDプロバイダーの認証方式に依存するため、既存システムへの影響が大きい場合がある。

4. フェデレーション方式

フェデレーション方式は、複数のIDプロバイダー間で認証情報を共有する方式である。フェデレーションは、各IDプロバイダーが相互に信頼関係を結び、認証情報を相互に認証する。

フェデレーション方式のメリットは、複数のIDプロバイダーを統合してSSOを実現できる点である。また、IDプロバイダーの種類や認証方式に依存しないため、既存システムへの影響が少ない。

フェデレーション方式のデメリットは、フェデレーションの仕組みを構築する必要がある点である。また、フェデレーションに参加するIDプロバイダー間で相互に信頼関係を築く必要がある。

5. 透過型方式

透過型方式は、クライアント端末がIDプロバイダーに直接アクセスする方式である。透過型は、クライアント端末とIDプロバイダーの間で、認証情報のやり取りを自動的に行う。

透過型方式のメリットは、クライアント端末にソフトウェアをインストールする必要がなく、操作も簡単である点である。また、IDプロバイダーの認証方式に依存しないため、既存システムへの影響が少ない。

透過型方式のデメリットは、IDプロバイダーの負荷が高くなる可能性がある点である。また、IDプロバイダーの認証方式に依存するため、セキュリティリスクが高まる場合がある。

シングルサインオンを実装した主要なサービス

Microsoft 365

Microsoft 365は、Microsoftが提供するクラウドベースのオフィススイートである。Microsoft 365を導入することで、Office 365やWindows 10などのMicrosoft製品と、その他のサードパーティ製品のSSOを実現できる。

Amazon Web Services(AWS)

AWSは、Amazonが提供するクラウドコンピューティングサービスである。AWSを導入することで、AWS内のさまざまなサービスと、その他のサードパーティ製品のSSOを実現できる。

Google Workspace

Google Workspaceは、Googleが提供するクラウドベースのオフィススイートである。Google Workspaceを導入することで、GmailやGoogle ドライブ、Google カレンダーなどのGoogle Workspaceサービスと、その他のサードパーティ製品のSSOを実現できる。

Salesforce

Salesforceは、顧客関係管理(CRM)ソフトウェアを提供する企業である。Salesforceを導入することで、Salesforceのさまざまなサービスと、その他のサードパーティ製品のSSOを実現できる。

まとめ

シングルサインオンは、複数のシステムやサービスを利用する際に、IDとパスワードを毎回入力する必要がなくなる、利便性とセキュリティを向上できる、運用コストを削減できるなどのメリットがある。しかし、導入にあたっては、自社の環境や要件に合わせて適切なサービスを選び、運用コストを想定する必要がある。

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