Dublin Coreとは?特徴や活用例などをわかりやすく解説

Dublin Core(ダブリンコア)とは、情報資源を記述するためのメタデータの要素および語彙である。




Dublin Coreの概要

Dublin Coreは、1995年に、米国の議会図書館、ロンドン大学の図書館、オックスフォード大学の図書館など、世界中の図書館や情報機関が集まり、インターネット上の情報資源の発見を目的として開発された。

Dublin Coreは、インターネット上の情報資源を検索・探索するためのメタデータとして広く利用されている。また、図書館や博物館などの情報機関において、情報資源の管理や公開にも用いられている。

Dublin Coreは、ISO/IEC 15836-1:2018として標準化されている。標準化により、Dublin Coreの要素や語彙が国際的に統一され、相互運用性が向上した。

Dublin Coreの特徴

汎用性

Dublin Coreは、ウェブ資源の基本的属性を記述するための15の要素から構成されている。この15の要素は、さまざまな分野や目的に応じて利用することができる。

標準化

Dublin Coreは、ISO 15836-1として国際標準化されている。標準化されていることで、異なるシステム間でのメタデータの相互運用性が確保されている。

柔軟性

Dublin Coreは、拡張要素を利用することで、特定の分野や目的に応じて、より詳細な情報を記述することができる。

Dublin Coreの要素

Dublin Coreは、タイトル、作成者、日付、フォーマットなど15の要素で構成されている。これらの要素は、情報資源の属性や特性を記述するために用いられる。

  • 基本要素
    • タイトル (Title)
    • 作成者 (Creator)
    • 日付 (Date)
    • 形式 (Format)
    • 言語 (Language)
    • 対象 (Subject)
  • 関係要素
    • 権利情報 (Rights)
    • 所有者 (Owner)
    • 作成者 (Publisher)
  • メタメタデータ要素
    • メタデータの作成者 (Creator of metadata)
    • メタデータの日付 (Date of metadata)

タイトル

情報資源の題名を記述する。

作成者

情報資源の作成者を記述する。

日付

情報資源の作成日、公開日、更新日などを記述する。

形式

情報資源の形式を記述する。

言語

情報資源の言語を記述する。

対象

情報資源の対象を記述する。

権利情報

情報資源の権利情報を記述する。

所有者

情報資源の所有者を記述する。

作成者

情報資源を作成した組織を記述する。

メタデータの作成者

メタデータを作成した人を記述する。

メタデータの日付

メタデータを作成した日付を記述する。

Dublin Coreの拡張要素

特定の分野や目的に応じて、より詳細な情報を記述したい場合もある。そのような場合に利用するのが、Dublin Coreの拡張要素である。

DCTERMS

DCTERMSとは、Dublin Coreの拡張要素を定義するためのメタデータ語彙である。DCTERMSは、Dublin Coreの基本要素を含む、55の要素から構成されている。

DCTERMSの要素は、名前空間を使用して定義されており、名前空間のプレフィックスを付けて記述する。例えば、dcterms:title要素は、Dublin Coreの基本要素であるdc:title要素の拡張要素であり、タイトルのタイプや言語などの情報を記述することができる。

DCMES

DCMESとは、Dublin Coreの基本要素と拡張要素をまとめたメタデータ語彙である。DCMESは、15の基本要素と、DCTERMSの55の拡張要素の合計70の要素から構成されている。

DCMESは、Dublin Coreの拡張要素を利用する際に、すべての要素を個別に定義する必要がないため、便利に利用することができる。

拡張要素の利用例

Dublin Coreの拡張要素は、さまざまな分野や目的で利用されている。例えば、次のようなものが挙げられる。

  • 図書館や博物館などの機関では、Dublin Coreの拡張要素を用いて、所蔵資料のメタデータを記述している。例えば、dcterms:type要素を用いて資料の種類を記述したり、dcterms:language要素を用いて資料の言語を記述したりしている。
  • 電子商取引のサイトで商品情報を表示する際には、Dublin Coreの拡張要素を用いて、商品の特徴や価格などの情報を記述している。例えば、dcterms:description要素を用いて商品の説明を記述したり、dcterms:price要素を用いて商品の価格を記述したりしている。
  • ソーシャルメディアの投稿にタグを付ける際には、Dublin Coreの拡張要素を用いて、投稿のテーマや内容を記述している。例えば、dcterms:subject要素を用いて投稿のテーマを記述したり、dcterms:creator要素を用いて投稿したユーザーを記述したりしている。

このように、Dublin Coreの拡張要素は、さまざまな分野で利用されており、ウェブ資源のメタデータの記述をより詳細に行うことができる。

Dublin Coreの活用例

Dublin Coreは、さまざまなウェブサイトで活用されている。以下に、Dublin Coreの代表的な活用例をいくつか挙げる。

1. ウェブサイトの検索

Dublin Coreは、ウェブサイトの検索を効率化するために利用されている。

たとえば、GoogleやYahoo!などの検索エンジンは、Dublin Coreのメタデータを用いて、ウェブサイトの検索結果を表示している。

Dublin Coreを利用することで、ユーザーは、自分の興味のある情報を効率的に検索することができる。

2. ウェブサイトの管理

Dublin Coreは、ウェブサイトの管理を効率化するために利用されている。

たとえば、ウェブサイトの管理者は、Dublin Coreのメタデータを用いて、ウェブサイトのコンテンツを整理・管理することができる。

Dublin Coreを利用することで、ウェブサイトの管理者は、ウェブサイトのコンテンツをより効果的に管理することができる。

3. ウェブサイトの共有

Dublin Coreは、ウェブサイトの共有を容易にするために利用されている。

たとえば、ウェブサイトの作成者は、Dublin Coreのメタデータを用いて、ウェブサイトの情報を他の人と共有することができる。

Dublin Coreを利用することで、ウェブサイトの作成者は、ウェブサイトの情報をより簡単に他の人と共有することができる。

4. ウェブサイトの連携

Dublin Coreは、ウェブサイトの連携を実現するために利用されている。

たとえば、異なるウェブサイト間でコンテンツを相互に共有するために、Dublin Coreのメタデータを利用することができる。

Dublin Coreを利用することで、異なるウェブサイト間でコンテンツをより効率的に連携させることができる。

これらの事例からもわかるように、Dublin Coreは、ウェブサイトの管理や共有、検索など、さまざまな場面で活用されている。Dublin Coreを活用することで、ウェブサイトの利便性を向上させることができる。

まとめ

Dublin Coreは、情報資源を記述するためのメタデータの要素および語彙である。インターネット上の情報資源の発見や管理・公開に広く利用されている。

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